ペーパームーン
本当は、映画評論家か
政治評論家になりたかった と、言った父。 おじいちゃんが厳格な人で いつも抑えつけられて育ったからと 私と弟を 一度も怒ったことがありません。 映画やダンス、音楽が好きなダテ男。 家族はそんな自由人の父に 困ってばかりいたけど 笑顔がとびきり かわいくって 何だかついつい許しちゃう。 早朝いちばんに電話をしたら すごく喜んでくれました。 「忙しいから今日は行けないけど 今度一緒にごちそう食べようね。 お父さん、ありがとう。」 そして、あとで母に 「私の大切なお父さんを これからもよろしくお願いします」 と、伝えました。 ペーパームーンは テイタム・オニールのデビュー作。 いつかの私たちは こんな父と娘に見えたことでしょう。